痛みによる行動変化その2
こんにちは。
日本酒は辛口系の方が好きな池田です。
この記事は前回の続きです。
嫌悪刺激による行動変化を起こした池田ですが、
それで嫌悪刺激を用いたトレーニングの方が良いと思うようになったかといえば
まったくそんなことはなく、
むしろ
「やっぱり使わない方がいいな」
と改めてそう感じる以外に他ありませんでした。
まず、何より「痛い思いをしたくはない!!!」ということです。
だからこそ、意識して回避の行動をなんとかしようとして頑張るのではありますが
「痛みを回避することが報酬」という学習を受けるのは、とてもしんどいものですね。
また今回の痛みは自身の体の問題でしたから「仕方ない」と思えましたが、
これが第三者によるものだとしたなら、私は絶対にその人を許さないでしょう。
次に、「毎回嫌悪刺激を与えること」の重要性を改めて今回知ったわけですが
それじゃあそれを一体誰が行えるのか?ということです。
今回は、右膝をつけば「毎回必ず痛い」という結果が自然と起きていました。
だからこそしっかりと「左膝をつかねば!!!」を意識できましたが、
もしも誰かが私に「右膝をついたときに毎回痛みを与える」とするならば、
逐一、四六時中、私の行動をずーーーーっと観察していなければなりませんよね。
私の【右膝をつく】という行動を発見し、すかさず嫌悪刺激を与えなければならない。
いつ、どこで、私が【右膝をつく】かなんて、私にすら分からないものを、です。
そして新しい行動の【左膝をつく】を、じゃあ今でも継続できているかと問われれば、
それは「NO」です。苦笑
やはり痛みがなくなった今では、すっかり【右膝をつく】をしてしまっています。
ただ以前よりは【左膝をつく】という行動は増えはしましたが、
これを成功と呼ぶのかどうかは・・・うーーーん??
そして最後に、これは自分でもびっくりなことなのですが、
【右膝をつく】とき、今の私は「恐怖」に近い感情が沸き起こるようになりました。
無意識で「あ、右膝ついちゃった」というときには平気なのですが
意識して「右膝をつけよう」とするときには、なんというか、ちょっと、
う゛……ッ
って思っちゃうんです。
少し息を止めてしまうというか、少し覚悟が必要というか。
またあの痛みが走ったらどうしよう…と、ドキッとしてしまうようになりました。
たかだか、小さなできものから受ける痛みでさえ。
たかだか、ただ膝を地面につけるという、なんでもない簡単な行動でさえ。
やー、これはいつまで続くのかなぁ・・・
これから毎回、
「右膝をついてももう絶対に痛くない、大丈夫」
という結果になれば、そのうちにまた何も感じなくなるのでしょうけれど。。。
嫌悪刺激による「行動することに対する不安」は、ホント軽く見てはいけないなぁ。
以上のことにより、嫌悪刺激を用いたトレーニングは
「やっぱりやらないほうがいいな!」
という結果になったのでした。
私の体験だけですし、すべての犬や人が同じように感じるかどうかはわかりませんが、
自分自身で体験してしまった以上、私は嫌悪刺激を用いることはできません。
理屈が分かっていても、この痛みはいつか消えるものだとわかっていても、
こんなにいろんな弊害が起きてしまう手法だからです。
改めて気づかせてくれてありがとう、おできちゃん。
でもお願い、もう出てこないでね・・・